自動車業界で電化されているのは消費者向け車両だけではない。商用車や特殊用途車両の中にもEVの有力候補がたくさんある。医療業界もそのひとつだ。モーターホームメーカーのWinnebago(ウィネベーゴ)が開発したUCLA(カリフォルニア大学バークレー校)の移動実験室もそのひとつだ。ゼロ・エミッション、全電動の車両がUCLAの2つのキャンパスを行き来して、医療スタッフのために手術器具を回収し消毒・修理を行う。
そもそもなぜ必要なのか?通常使用済みの手術器具は外部業者に委託して処理サービスを受けるが、専門の施設を利用するため年間コストは膨大になる。UCLAメディカルセンターの推計によると、Winnebago製のEV実験室を使うことによって、年間で最大75万ドル(約8100万円)を節約できるという。
この移動実験室は約8時間操業可能で、これには2カ所の病院キャンパスの往復時間も含まれている。一回の充電で85~125マイル(135~200km)の走行が可能。この車両は、通常の施設の実験室と「同レベルの性能、生産性、コンプライアンス」を実現しているとWinnebagoは表明している。
年間運用コストの節約以外にも、UCLAは実験車両の購入に補助金を受けている。ハイブリッド・ゼロエミッショントラック・バスバウチャーインセンティブ(HVIP)もそのひとつだ。そうしたプログラムは金銭的インセンティブ
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