福岡から戻ってきた。昨日から始まった日本癌治療学会での冒頭の医療用AIについてのセッションで話をした。時間は限られていたので、内閣府のAIホスピタルプロジェクトの全体を話する時間はなかった。プロジェクトが正式に立ち上がって1年で、かなりの進捗があったので残念だったが、限られて時間で最大限の情報を発信するのが演者の役割だ。
11月11日には日本医師会館で「AIホスピタルプロジェクト」のシンポジウムがあるので、進捗をお知りになりたい方には是非参加して欲しい。時間は午後1時から4時30分までの予定で、詳細はこちらのページでご覧いただきたい。
写真AC
がん治療は、ゲノム、ロボット手術、人工知能、免疫療法、プレシジョン医療というキーワードをもとに大きな変化を遂げつつある。しかし、どんなに技術が進歩しても、われわれが肝に銘じないといけないことは、ヒポクラテスが言っていたように「人がどんな病気にかかっているかを知ることよりも、病気にかかっているのがどんな人なのかを知ることのほうが大切だ」である。
博識だが「病気の人」に敬意を払わず、画像と検査結果だけに目を向け、患者さんに触れることもなく、単に病気を追いかける医師と、知識はトップクラスではないが、常に患者さんという人間に寄り添っている医師、どちらの医師が主治医になる方が患者さんや家族にとって平穏な闘病生活を過ごせるのだろうか?
専門医や認定医制
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