国民民主党の森ゆうこ氏の質問通告をめぐる問題の本質は、旧態依然とした国会や霞が関の仕組みにあります。本来は国会と役所のみなさんの働き方を抜本的に改革し、国会を討論のアリーナに、役所のみなさんを政策立案にできるだけ集中できる環境にシフトすべきところでしょう。
永田町から見た“不夜城”霞ヶ関方面(写真AC:編集部)
しかし、森氏の問題について、国民民主党や共同会派を組む立憲民主党などは、「国会議員の質問権の侵害」などと問題のすり替えを行い、「質問通告漏洩問題調査チーム」を立ち上げるという「明後日」の方向に行く始末です。
さらに本来は、そうした政治家のポジショントークに惑わされることなく、コトの本質を見極めて国民に知らしめるべき報道機関も、一部を除いて、森氏側の言い分を中心に断片的に報道するばかりです。
マスコミが「報道しない」理由の一つとして考えられるのが、最初のきっかけが匿名のツイッターだったことかもしれません。これまでの状況からすれば告発したアカウントは現職の官僚のものと見られますが、報道するにあたり「万が一」偽アカウントである可能性を憂慮したり、あるいは「ネットの情報は信用できない」ことを逆手にとって、野党側に忖度した対応をしている疑いもあります。
これを打ち破るには、SNSでの発信も大事ですが、アゴラのようなネットメディアを通じて声を上げていくことだと考えるに至りました。編集部
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