機械学習とAIは、太陽系外惑星を見つけたり、写真のように本人そっくりの人間の画像を作ったりといった派手な業績が強調されがちだが、でも同じ技術が学術研究の意外なところでも利用されている。DeepMindが作ったAI systemは、壊れた石板の上に彫られている古代ギリシアの断片的なテキストを再現し、学者たちが理解できるようにした。
これらの粘土や石や金属に文字が彫られたのはおよそ2700年前で、今では歴史学や文学、人類学などにとって貴重な一次史料だ。板は当然文字で覆われているが、何千年という時間によって、割れたりひびが入ったりしているだけでなく、破片の一部がなくなっていることもある。
そのような欠落は、容易に補完できることもある。例えば「sp_der caught the fl_」と書いてあったら、誰でもそれが「spider caught the fly」(蜘蛛が蠅を捕らえた)だとわかるだろう。でも、なくなっている文字がもっと多くて、しかも古代の言語だったらどうか。欠落を補完するのは容易でない。
それをやる科学とアートを金石学(Epigraphy、碑文研究)と呼び、その言語に対する直観的な理解力によって文脈を捉える。つまり、残っている文字やテキストを手がかりにして、何が書かれていたかを推測する。でもそれは骨の折れる難しい仕事だ。その仕事は、大学院生たちがやらされることが多い。かわいそ
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古代ギリシアの石板の解読をAIが助ける
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