「本物」による解説
この夏、出版界に最も大きなインパクトを与えたのは大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)だろう。
独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)
発売から二か月近くがたつが、着実に版を重ね、累計50000部に達した。大木氏は前著『「砂漠の狐」ロンメル』(角川新書)も好調だった。
「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨 (角川新書)
ドイツ軍関係の専門書の翻訳等を手掛け、防衛研究所などでの勤務経験もある「本物」の専門家が放つ、最新研究を盛り込んだ歴史書が多くの読者に受け入れられている。
「絶滅戦争」という思想
「独ソ戦」と言えば、冬装備のない独軍が冬将軍に負けた、スターリングラードの戦いが凄惨を極めた、あるいは「土から採れるソ連軍兵士」と言われる兵数の面で独軍が後塵を拝した――程度のにわか知識しかなかったのだが、「独ソ戦についてはある程度知っている」という人ほど、最新研究をふんだんに盛り込んだ本書に認識を覆されるかもしれない。
スターリングラードで敵兵を探すドイツ軍兵士(Wikipediaより:編集部)
本書ではドイツがどのような勝算や戦略を基に対ソ戦争に乗り出したのか、それがいかに実態とかけ離れたものだったかを分析するとともに、「何のために」ソ連に相対したのかを解説する。
それはドイツ国民の「生存圏」の確保という大義名分と一体化した「スラブ民族、
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『独ソ戦』が明らかにする「絶滅戦争」の影
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