▲米共和党のテッド・クルーズ上院議員(クルーズ上院議員の公式サイトから)
米共和党のテッド・クルーズ上院議員はトランプ米政権に「中国に国連薬物犯罪事務局(UNODC)の事務局長ポストを手渡すな」と助言している。
クルーズ議員は12日、Foxニュースの中で、国連機関での中国共産党政権の影響が肥大化してきたと警告し、「UNODCを中国人に取られれば、危ない」とトランプ政権の対応を求めている。
米国連大使を務めたことがあり、トランプ米大統領に先日大統領補佐官の地位を解任されたジョン・ボルトン氏も、「国連機関での中国の影響力の拡大をこれ以上無視できない」と警告を発していたことを思い出す。
UNODCの次期事務局長は間もなく決定するが、中国公安部国家麻薬監視委員会副長官の曽偉雄氏(61、Andy Tsang)が有力候補に挙げられている。曽偉雄氏は2011年1月から2015年5月まで香港警察長官だった。
香港の警察長官時代、2014年の反政府デモ(雨傘運動)の取り締りで、強硬な警察力を行使し、平和的に行われたデモに対し催涙ガスなどを投入するなど、強権を発動した。香港の市民ならば同氏の名前を聞けば苦々しい思い出しか出てこないだろう。その同氏がよりによって薬物や犯罪問題を取り扱うUNODCのトップに立候補しているわけだ。
▲UNODC次期事務局長候補者の曽偉雄氏 (サウス・チャイナ・モーニングポス
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