メディア経営で、購読料でもなく、販売収入でもなく、「会員になってもらう」ことで収入を得て、ジャーナリズムにこれを投資する仕組みが世界各国で目に付くようになった。
会員制ニュースサイト「コレスポンデント」のウェブサイト
読者が会員になることで、コンテンツを作る側の意識が変わり、編集作業も変革している。会員になってもらうためには、どうしたらいいのか、これがメディアの悩みの1つでもある。 ペルージャの国際ジャーナリズム祭のセッションから、具体例を紹介してみたい。
英ガーディアン紙の会員制はどうやって始まったか
アマンダ・ミッシェル(英「ガーディアン」のグローバル・ディレクター・コントリビューションズ):収入は広告の方が多かったが、3年ほど前から会員制を開始し、寄付金(コントリビューション)も合わせると、読者からの収入が広告収入を上回るようになった(4月5日のセッション「会員制モデルの人気」)。 そもそもは、ガーディアンが開催するイベントで始まった。イベントに来てくれた人には参加料を払ってもらえる。しかし、これはロンドン、あるいは英国だけだ。 読者は世界中にいるし、大規模に読者から収入を得る方法はないか、と。 まず、読者に大々的な調査を開始した。そこで分かったのは、読者はガーディアンの広告収入はどれぐらいで、寄付するとすればどれぐらいがいいのか、何に使われるのかを知りたがっていた。 このた
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