顧客分析のための手法は多岐にわたりますが、その中の一つに”デシル分析”という手法があります。対売上高貢献度の高い優良顧客層を知るための本分析は多くの企業でも実践されていますが、実はよく分かっていない、という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、そもそもデシル分析とは何なのか、また顧客分析に役立てる方法や活用法を中心に解説を行っていきます。
1.デシル分析とは何か?
それでは早速、デシル分析とは何か解説していきます。デシル分析を行うためには、顧客の購買データを取得していることが前提となります。
購買履歴データをもとに、全顧客の購入金額を高い順に10等分してランク付けを行うのがデシル分析の基本です。10等分したデータは、各ランクの購入比率や売上高構成比を算出する分析手法として利用されています。その概要や目的について確認していきましょう。
1-1 デシル分析の概要
デシル分析のデシルとはもともと「デシリットル」に近い言葉として認識されており、ラテン語で「10等分」を意味する言葉として使われています。デシリットルであれば、10分の1リットルを表す言葉であり、それが転じてマーケティングの世界でも「10等分」や「10分の1」といったニュアンスで使用されるようになりました。
顧客のうち、上位から10等分して各ランクの購買動向をデータ化することで、ランクごとの
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