7月28日の朝日新聞朝刊にのインタビュー記事が掲載されていた。彼は次のように語る。
「やがてAIが人間を凌駕する時代が来ます」「ゲノム編集技術で遺伝子操作をすれば、ある種の超人とすることだってできてしまう。そうなると、イスラエルの歴史学者ハラリが言うように、AIを駆使し、ひと握りの人だけが富裕層になり、残りは全部無用者階級になる」
経済同友会小林前代表幹事(同友会HPより)とAI(写真AC)=編集部
小林氏は科学技術の未来に強い不安を抱いている。科学技術の成果でビジネスしてきた三菱ケミカル会長とは思えない。インタビューの最後で「日本の経営者がやるべきは、日本の技術が必要とされる分野で稼いでいるうちに、バーチャルな社会と日本の強みを結びつけたビジネスにつくりかえることです」と言っているが、AIを過剰に警戒する経営者がそんな転換をリードできるとは思えない。
AI開発に関係している人々は、法律や倫理の専門家の助けも借りて、AI原則を作り出してきた。その努力が、OECDでAI原則に各国が合意するという成果に結び付いた。人間を中心に据えて、信頼に足るAIを作り社会に提供していこうと原則に書かれている。AI関係者は「ひと握りの人だけが富裕層になり、残りは全部無用者階級になる」のを目指しているわけではない。
我々は自動車の利便と事故の危険を共に理解した上で、自動車交通の社会的利益を享受している。
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財界人がAI警戒論を語る不思議
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