人生100年時代を迎えて、老後には年金以外に2000万円必要とのショッキングな報告書が話題になりました。報道によって問題視されると、審議会にお願いした麻生大臣が手のひらを返して「受け取らない」とか、自民党幹部の「受け取らなかったのだから、報告書はない」発言にはあきれました。
NHK「日曜討論」より
ここまで政府与党が劣化するのは残念です。一方で、一部の野党が鬼の首でも取ったように、年金への不安をあおる姿勢には賛成できません。冷静な議論が必要です。
年金制度は「賦課方式」なので、働いている人の保険料を年金受給者に支払っています。自分のための「積立方式」ではありません。働く若者が減って、年金をもらうお年寄りが増えるのですから、調整が必要です。それが2004年の年金改正、「100年安心プラン」です。少子高齢化に合わせて年金を自動減額する仕組み(マクロ経済スライド方式)を導入し、年金の積立金が100年間はもつように再設計しました。
将来にわたり年金額は厚生年金が約2割、国民年金が約3割減らされます。持続可能かどうかは5年に一度財政検証でチェックします。今年は財政検証の年なのに、参議院選挙前にデータを発表しなかった政府の姑息なやり方には憤りを感じます。
金融庁の報告書のケースは、家計調査によると、夫婦二人で月に20万円の厚生年金をもらっている家庭は26万円の支出があるので、約5.5万円赤字の
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年金は世代と世代の助け合い ― 安心の未来へ
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