明治・大正・昭和と生き抜いた知の巨人である森信三先生は、『修身教授録』の中で次のように言われています--師説を吸収せんとせば、すべからくまず自らを空しうするを要す。これ即ち敬なり。故に敬はまた力なり。真の自己否定は、所謂お人好しの輩と相去ることまさに千万里ならむ。
ここで先生が言わんとしているのは、誰かに非常に傾倒しその人から長所を出来るだけ取り入れようとする、言ってみれば、その人に感じる「敬」の気持ちに対しその対極にある「恥」の気持ちを抱く中で自分をある意味否定して行く、ということではないかと私は思います。
但し、それは全部の自己否定ではなくて、自分が敬と感ずる他者の点を同時に恥と思い、他者の優れた点を徹底的に真似して自分の悪い所を排除しよう、といった感覚を「真の自己否定」と森先生は言われているのではないでしょうか。
私が私淑するもう一人の明治の知の巨人・安岡正篤先生は、「人の人たるゆえん」として此の敬と恥という言葉を挙げておられます。先生は之に関し、『照心講座』の中で次の通り述べておられます--敬という心は、言い換えれば少しでも高く尊い境地に進もう、偉大なるものに近づこうという心であります。したがってそれは同時に自ら反省し、自らの至らざる点を恥づる心になる。省みて自ら懼(おそ)れ、自ら慎み、自ら戒めてゆく。偉大なるもの、尊きもの、高きものを仰ぎ、これに感じ、憧憬(あこが)れ、そ
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敬の一念を持つ
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