前編では長谷川氏の経歴を元にこれまでの取り組みや、dマーケットでの経験を通してデータ活用を推進するうえでのポイントについて話を伺った。後編では全体最適を進めるうえでの横串部門と各事業部との関わり方、マーケターとして持っておくべき観点を軸にお話いただく。
ーーデータの活用という観点ではサービスを拡大させて楽天のような経済圏を作ることがポイントになると思いますが、今後サービスを拡大させる上での戦略はあるのでしょうか?
もちろん、これからもサービスは増やしていく予定ですが、先程もお話したとおり、増やそうと思うとサービス間の被りが起きてしまいます。実際、映像系やコマース系のサービスは複数存在していますし、事業ドメインが被るものは縦に割れて、データ活用のボトルネックになってしまうので、できるだけ統合していく方向性を考えています。サービス自体を統合するのか、ポータルの中で統合されているように振る舞うのか、というのは議論中ですが、dマーケットで「映像を見る」、「モノを買う」というような体験は統一していきたいので、サービスを統合していきながら、足りない事業ドメインを増やしていこうと思っています。
その点、やはり楽天はやり方が非常に上手いですよね。楽天の場合、楽天市場以外ではモノを売ってはいけないので、他サービスを使っていても、何かモノを買うとなれば必ず楽天市場にリンクするようになっています。こ
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