朝日新聞は10日未明の電子版で、「ハンセン病家族訴訟 控訴へ」と報じた前日朝刊の誤報が出た経緯について、栗原健太郎政治部長の署名記事で明らかにした。
ハンセン病家族訴訟 記事を誤った経緯を説明します(朝日新聞デジタル)
朝日新聞7月9日朝刊より(編集部撮影)
予想より早かった誤報釈明も、くすぶる“陰謀論”
実は、この記事が出たのは、この誤報が生まれた構造について分析した筆者の仮説記事を書きはじめた直後のことだった。これまで朝日新聞は福島原発の吉田調書を巡る大誤報を含めて、誤りを認めるまで時間がかかることのほうが多く筆者の予想より早かった。
さらには、ネット上でも朝日新聞シンパの人たちが望月衣塑子氏原案の映画『新聞記者』のストーリーを引き合いに「偽情報をつかまされたのではないか」と穿った“陰謀論”も飛び出し、同情するような向きもあった。
これは意地の悪い見方と言われるかもしれないが、一旦お詫びをした上で世間の反応も見ながら、経緯説明に少し時間を置くのではないかとさえ思ったが、朝日社内からも反安倍政権の急先鋒でおなじみ鮫島浩記者ですら「誤報を素直に認めるべき」と求める声が上がっており、今回はさすがに危機感を強めたのだろう。
ただし、鮫島記者の複数のツイートを見ると、「『官僚の方針を覆した安倍首相の英断』という参院選向けストーリー作りに加担してしまった格好だ」と述べるなど、あくまで“陰謀
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