神奈川県愛川町で、実刑確定者が、収容しようとした検察庁職員や警察官に抵抗し、刃物を持って逃走した事件をめぐり、検察庁・警察の対応の拙さが批判されているが、刑事裁判の確定、刑の執行の境界線のところで起きた事件であるために、この問題を法律的に正しく理解することは容易ではない。
愛川町で逃走した男は身柄確保(NHKニュースより:編集部)
そのためか、この事件をめぐる報道には、多くの混乱や誤りが生じており、また、「罪証隠滅のおそれ」に関する裁判所の判断の問題に結びつけるかのような論調もあり、ゴーン氏事件で国際的な批判を浴び、注目されている「人質司法」の問題にも影響を与えかねない事態になっている。
今回の事件は「刑の執行」の段階の問題であり、「保釈中の逃亡」事案ではない
保釈は、保釈保証金を支払わせ、もし、出頭を拒否したり、逃亡したりした場合にはその保釈保証金を国が没取することによる心理的強制によって出頭拒否や逃亡を防止しようという制度だ。保釈は、審級ごとに許可される。一審での保釈は一審判決が出されることで、控訴審での保釈は、控訴審判決が出されることで失効する。今回の逃亡した男は、控訴審で有罪判決が確定していたので、既に保釈は失効し、実刑判決の確定によって刑を執行する段階に入っていた。
刑訴法96条3項は「保釈された者が、刑の言渡を受けその判決が確定した後、執行のため呼出を受け正当な理由がな
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実刑確定者逃亡事件は、検察組織の姿勢の問題 ~「人質司法」の裏返し
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