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クルツ前首相の礼拝が波紋:人はなぜ祈らざるを得ないのか

経済ニュース
こんなテーマが話題になるのは欧州だからだろう。米国キリスト教の自由教会では礼拝中、祈る信者たちで溢れ、誰もそれを奇に感じることはないが、同じキリスト教圏だが欧州では公の場や礼拝中に、信者たちが声を出して祈ったりする情景は余り見られない。祈りは神父など聖職者に限られている。その見られない光景が16日、カトリック教国のオーストリアのウィーンで起き、その場にカトリック教会最高指導者のシェーンボルン枢機卿だけではなく、クルツ前首相の姿も見られたのだ。
記念撮影に応じるクルツ氏(5月ウィーン Facebookより;編集部)
司会者の牧師は会場にクルツ氏を見つけると、彼を舞台に招き、スモールトークを交わした後、クルツ氏のために声を出して祈りだした。クルツ氏は少し戸惑った顔をしながら、その祈りを聞いていた。会場の1万人余りの若い信者たちも牧師の祈りに合わせ、クルツ氏のために祈りだした。会場はクルツ氏に神の祝福がありますようにと祈る声で溢れた。こんな情景はオーストリアでは絶対見られない。
少し、説明する。「欧州よ、目覚めよ」というテーマでウィーン市内の会場で自由教会主催の会合が行われた。なぜその場にクルツ氏がいたのかは分からない。彼はキリスト教を政治信条とする中道右派の国民党党首だ。欧州で売り出し中の若手の政治家だ。自由教会の信者ではない。
考えられるのはオーストリアで9月29日、国民議会の繰り上

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