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個人情報保護法と遺伝子差別禁止法

今日は、彦根まで往復してきた。内閣府「AIホスピタルプロジェクト」での倫理的法的社会的問題を検討する委員会の委員長に就任していただいた滋賀大学の位田学長に、現状の倫理的な課題を報告することと今後のプロジェクトに関連する倫理課題などについてご説明に伺ってきた。 
滋賀大学は彦根城に隣接している。私の曾祖母が彦根の近くに住んでいたので、彦根には、墓参り時や夏休みに訪れる機会も多かったし、彦根城近くの琵琶湖の遊泳場で幾度となく泳いだ記憶がある。彦根城を眺めると何十年前の母親との思い出が蘇ってくる(なぜか、父はあまり登場しない)。そんな感傷的な気持ちを抱きながらの彦根訪問であった。
人工知能ホスピタルプロジェクトは、種々の観点から個人情報の扱いを考えていかねばならない。個人情報保護法は個人情報を有効活用してわれわれの生活を改善していくために守るべき情報を規定したと思っていたが、すべての情報を何が何でも保護すべしと捉えられているのが、日本の現状だ。
医療では、個人個人間の多様性(がんは100人いれば、がんの性質は100通りあると言っても過言ではない)を考慮して、最適の治療薬・治療法を提供することが求められる。このような多様性を理解するには、膨大なデータを解析することが不可欠である。患者さんと話をすれば、大半の方が、個別化医療は大切だし、自分に合った治療薬を提供して欲しいので、データを集めるこ

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