朝鮮日報の6月3日の社説「決断は自分が行い責任は部下に押し付ける金正恩氏」には、筆者が新鮮な驚きを覚える記述があった。それはこの見出しが想像させる、ハノイ会談の失敗を理由にした金赫哲の処刑や金英哲の強制労働施設送りといった、如何にもありそうなことにではなく次の記述だ。(以下、太字は筆者)
韓国政府は「金正恩氏は住民の生活を改善するため核の放棄を決断した」と固く信じてきた。文在寅大統領は「金正恩氏は北朝鮮を普通の国にするという大きな決断を下した」と確信を持って語り、李洛淵首相は「北朝鮮にも民衆の生活を重視する指導者がついに現れた」と述べた。
文大統領や韓国政府の認識が本当にこの通りなら、それはトランプ大統領がこれまで表向き述べて来たことや、河野外相が先月25日に「(北朝鮮が)正しい決断をすれば制裁が解かれ、外国資本も投資も入る。金氏の選択にかかっている」と述べたことと異曲同工だ。これには大いに驚いた。
韓国大統領府Facebookより:編集部
筆者は3月1日の投稿「米朝首脳会談、『これで良かったんじゃないか』と思う」に、「北の豊富な資源の活用などにも言及しつつ、包み込むように金正恩に接するトランプの態度を見ると“俺の言うことを聞けばバラ色の未来が待っているよ”と諭しているように思える」と書いた。そしてそれ以降は何が起ころうとトランプが金正恩に強く出ていないのを見て、忍耐強いなあ、と感
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