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第三期
チンギス・ハーン(Wikipedia:編集部)
1271年にチンギス・ハーンの孫フビライが大元と号するモンゴル王朝を建て、1275年に南宋を亡ぼして中国を統一した。その後、元は、東は東シナ海から西は黒海・ペルシャ湾に至る、有史以来最大の帝国を作った。元は明白なモンゴル帝国なので治世は省略し、「チンギス統原理」のみを紹介する。
モンゴル帝国には遊牧君主のウルス(所領)が多数並存し、中に元朝、チャガタイ・ハーン国、イル・ハーン国、そしてキプチャク・ハーン国の大きな4つのウルスがあった。
多くのウルスからなるモンゴル帝国は「偉大なチンギス・ハーンへの尊敬」と「彼が天から受けた世界征服の神聖な使命に対する信仰」で統合されていた。「チンギス統原理」とは「チンギス・ハーンの血を父方から承けた男子だけがハーンの称号を名乗る資格がある」とされた。我が国の皇統と似ている。
元末1351年に白蓮教なる秘密結社による紅巾の反乱が起き、河北、山東、河南、安徽などの穀倉地帯が紅巾の手に落ちた。首領の漢人韓山童は捕まったが息子韓林児が小明王を称した。紅巾一派の朱元璋は南京を拠点に勢力を伸ばし、呉王とな
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