トランプ政権は、なぜ医療用品を第4弾追加関税の対象外にしたのか?
トランプ大統領は中国の翻意に烈火のごとく怒り狂ったのか、対中強硬姿勢を貫いてますね。
第4弾の追加関税措置は約3,000億ドルですから、ほぼ全ての中国製品を対象していることは、火を見るより明らかです。
しかし今回、レアアースと共に医療用品を対象外としました。一体、なぜなのでしょうか?
真っ先に思い浮かぶのは、選挙公約に含まれ、今年の一般教書演説でも登場回数が多かった薬価引き下げです。
トランプ政権が薬価引き下げに取り組むのも当然で、1人当たりの医療関連支出は約1万ドルに及び、世界でも断トツ1位です。G7諸国の平均が約4,600ドルですから、2倍以上なんですね。
(作成:My Big Apple NY)
その理由は米国の薬価制度にあり、日本などと違って政府が介在しないのですよ。代わりに、民間の薬剤給付管理会社(PBM)が製薬会社と医療保険会社の間に立ち、価格形成を担います。
PBMは製薬会社との価格交渉に従事し、その上で保険対象となる推奨医薬品リストを作成します。しかし、製薬会社は推奨リスト掲載を狙った薬価の引き下げだけでなく、PBMへのリベート(割戻金)支払いに応じるため、次第にリベートを見込んだ値下げにとどめるようになり、薬価上昇を促してしまいました。
トランプ氏はこうした制度の問題を受け、①医療機関で投与され
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