独週刊誌シュピーゲル最新号(5月18日号)はオーストリアの極右政党「自由党」の前党首シュトラーヒェ氏の「イビザ島事件」を詳細に報じている。スペイン領の避暑地イビザ島の別荘でシュトラーヒェ氏が自称「ロシアの新興財閥の姪」と会合し、そこで党献金の引き換えに政府の公共事業の受注を約束するなど、「酒の勢いもあってスキャンダルな言動」をした。会合事態は私的なものだったが、その会合が何者かにビデオで撮影されていたのだ。
This is the english version of our story about the #Strachevideo: https://t.co/dCf2T235Vd
— SPIEGEL ONLINE (@SPIEGELONLINE) 2019年5月17日
シュピーゲルと南ドイツ新聞が17日、6時間を超えるビデオの内容を報道した。その結果、シュトラーヒェ氏は引責を問われ14年間維持してきた自由党党首のポストばかりか、クルツ連立政権の副首相職も台無しにした。そして最終的にはクルツ国民党との連立政権を潰してしまったのだ。同氏は大きな代償を払ったわけだ。
イビザ島事件はシュトラーヒェ氏を陥れる“罠”の会合だった可能性が高い、という当然の推測が出てくる。個人的な恨みからというより、極右党の指導者をスキャンダルに陥れ、極右政党を弱体化させる狙いがあったはずだ。
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