東京証券取引所が来年にも現在の4つの市場区分(東証1部、2部、マザーズ、ジャスダック)を3つの区分に変える予定です。変更後のコンセプトは新1部が比較的規模があり、成長が見込め、投資家が安心して投資できる銘柄群、二つ目の市場が比較的新たに生まれ、まだ規模は小さいが今後、高い成長性が期待できる銘柄群の市場、そして三つめが成熟して安定した事業展開を図る企業群という区分けを考えているようです。
東京証券取引所(写真AC:編集部)
現在東証1部には2100社余りありますが、その上場基準の一つである時価総額は20億円となっています。これを250億円、ないし500億円に引き上げるという案で現在、検討が進められているようです。
こうなると今まで東証1部と言っても名も知れなかった企業の多くは新1部に残れず降格、上述の成熟して安定した企業群の枠組みに押し込まれることになります。私の表現は体裁がよいのですが、正直、「失格部屋」のようなイメージすら湧いてくるのかもしれません。
当然ながら誰が降格されるのか、という話がその世界では話題になっているわけですが、特に注目されるのが「地方銀行の受難」であります。地銀の多くは時価総額が低く、降格対象が250億円の場合は概ね18行程度、500億円の場合には32行程度が降格しそうです。当初、検討委員会ではこの足切りが1500億円、1000億円、500億円の3案でスタート
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