金融庁は片仮名が好きで、規則をルール、規則の主旨、即ち規則の根底を支える原理原則をプリンシプルと呼んでいるが、今の金融規制は、行政手法として、ルールからプリンシプルへの転換を明確にしている。
なぜなら、ルール遵守には深刻な弊害があるからである。それを要約すれば、最低限のことをしておけば責任を問われないという道徳意識の頽廃、最低限のことしかできない能力の貧困、最低限のことしかしようとしない怠慢の横行、この三点に尽きる。
金融庁は、この最低限のことをミニマムスタンダードと呼ぶ。実は、数多い金融機関のなかには、ミニマムスタンダードすら確実に履行できない論外に低次元なものもいるから、ミニマムスタンダードの徹底は必要である。
しかし、金融界の中核では、とうの昔にミニマムスタンダードが達成されていて、むしろ、ミニマムスタンダードの達成により安全圏を確保し、そこに安住していることが問題になっている。つまり、もはや、ミニマムスタンダードの達成は、顧客の利益のためではなく、金融機関自身の自己都合の保身手段になっていること、それが問題なのである。
故に、顧客の視点にたったとき、金融庁の課題は、ミニマムスタンダードの上を目指す経営努力を促すこと、即ち、金融庁のいうベストプラクティスの追求を促すことになったのである。いうまでもなく、ベストプラクティスの追求は、ルールによっては実現できず、各金融機関がプリ
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金融機関をミニマムスタンダードから引き上げるために
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