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消費増税延期の判断基準は「日銀短観」ではない

経済ニュース
自民党の萩生田幹事長代行は、10月の消費増税について「6月の日銀短観の結果次第で延期もありうる」と発言した。これは7月1日に発表される日銀短観のことだと思われるが、こんな短期的な指標で増税を延期することはありえない。増税を延期する理由として意味があるのは、ゼロ金利がいつまで続くのかという基準だ。
長期金利(日本相互証券調べ)
図のように長期金利は、ここ10年ほぼ一貫して下がっており、今年2月からはマイナスだ。もしこの状況が永遠に続くとすると、増税する必要はない。政府は国債発行で利益を得るので、国債を増発すると政府債務は減る。ゼロ金利だとしても成長率がプラスだったら税収が増えて政府債務が減るので、増税する必要はない。
こういう異常な状況がいつまでも続くはずがない、と多くの経済学者が思ったが、安倍首相は「ゼロ金利なんだから財政破綻を心配する必要はない」と考えて、日銀が国債をマネタイズする量的緩和を始めた。それはゼロ金利に賭けるギャンブルだったが、幸か不幸かインフレ目標2%は実現しないので、実現するまでこのギャンブルは続けることができる。
問題はこの状況がいつまで続くかだ。何かの外的ショックで一時的に金利(r)が急上昇するリスクもあるが、その場合も成長率(g)より高いかどうかが問題だ。長期的に平均してr<gの状況が続く限り、政府債務比率は発散しない。
自明でないのは財政赤字が将来世代の負

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