『日本国紀』について私が書いた『「日本国紀」は世紀の名作かトンデモ本か』のなかで、北里柴三郎を江戸時代の優れた教育システムが生んだ人材とする『日本国紀』の記述に対して厳しく異論を唱えている。
新5000円札に北里柴三郎の肖像が採用されたことでもあり、関係部分を少し短縮して紹介しておこう。
北里柴三郎の肖像が入る新1000円札のデザイン案:財務省サイト
江戸時代の識字率とか教育水準が高かったという都市伝説は広く信じられているので、『日本国紀』だけを責めるつもりはない。しかし、「世界最高の教育水準」「世界一高い識字率」などといわれると困ってしまう。
日本語の識字率というのは漢字を相当に使いこなせる人の割合で考えるべきだ。現代でも新聞を何とか読むためでも、一千字くらい読み書きできても十分ではない。寺子屋では仮名プラスα以上のレベルは無理だし、江戸時代の識字率は相当に低レベルだったと理解すべきだ。
50文字の仮名を分かる日本人の割合が、数千字の漢字を分かる中国人の割合より多いというのを自慢してもフェアではない。
ただ、この仮名文字に限定した高い識字率を、戦国時代からそうだということを書いてあるのは、江戸時代の成果という間違いをしがちな歴史本のなかでは良心的だ。
藩校については、ほぼ各藩で出そろったのが天保期(1830年代)だということ、漢学のみのカリキュラムで、生徒も上級武士の一部に限定さ
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北里柴三郎は江戸時代の教育が生んだ人材ではない
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