日本の伝統的企業が成熟市場においても持続的に成長するためには、成長戦略を描くと同時に、その投資原資を既存ビジネスの利益から生み出していく必要がある。コスト削減はこれを抜本的かつ素早く実現するための手段として経営からの要請の多いテーマの1つである。しかしコストダウン活動の現場では、現業と並行して多大な労力を要しながら短期的成果を求められるため、ともすれば”やらされ感”の強い取り組みになりがちである。また、経営と現場に距離がある組織では、経営の意図が十分に伝わらず、現場で実行される施策が対症療法的なものばかりで、一過性の効果しか得られなかったといった話も聞かれる。近年、アクセンチュア・ストラテジーでは効果の最大化・持続性に着目した「ゼロ・ベースド・バジェッティング(ZBB)」という間接費用のコスト削減プログラムを推進している。このプログラムを導入した企業は素早く財務効果を創出するだけではなく、社員一人ひとりがコストを自律的にマネジメントする体質に転換し、コスト抑制効果に継続性を持たせることに成功している。
Source: ハーバード
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