ブレグジットはメイ首相が議会に提出した案が3度目も否決をされて、ついに4月22日に合意無き離脱をする可能性が高まってきた。もしそうなれば、イギリス経済とポンドにとって大打撃となるばかりでなく、対英貿易で大幅な黒字のEUも深刻な影響を受けえることは避けられない。さらにイギリスやEUとの貿易量が大きい中国経済も打撃を受けるなど、その影響は世界に及んでいくことが懸念される。
しかし、そのブレグジット騒動の陰でもう一つの危機が進行中であることに注意が必要だ。それはトルコだ。
エルドアン政権下でナショナリズム吹き荒れるトルコ(大統領府公式HPより:編集部)
トルコ経済の規模はGDPで言えば世界第17位で、イタリアの半分以下、日本の5分の1以下の規模なので、ブレグジットに比べると世界経済に与える影響のマグニチュードは小さい。それでもトルコ向けの債権を多く抱えるスペインやイタリアの銀行は大きな影響を受けるだろうし、トルコリラ相場の下落は他の新興国通貨にも伝染して、世界の投資家のポートフォリオを直撃することになろう。
2010年以降のトルコ経済は、先進国中央銀行、特にアメリカのFRBの超金融緩和政策による外資流入に支えらえれて、軍によるクーデター未遂事件があった2016年を除けば、比較的高い経済成長率を維持し、2017年には前年比で7.4%の伸びを達成した。
これが2017年の第4四半期以降、FR
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