「在野」の近現代史研究家を名乗っている手前、ここ最近の八幡vs呉座論争を読むたび穴があったら入りたくなる。が、「在野」の称も編集部から付けて頂戴したのだし、この2月までアゴラサイトの存在さえ知らなかった身なので、筆者のことなど両先生の頭の片隅にもないことは十二分に弁えている。
で、これから書くのは「ダレスの恫喝」の話だ。筆者はこの話を書こうとさっきネットで佐藤優氏の記事「61年前に起きた『ダレスの恫喝』とは何か」を読むまで、実は「ダレスの恫喝」という語句を知らなかった。
2016年12月15日、山口県長門市で行われた日露首脳会談(官邸サイトより:編集部)
佐藤氏はその2017年1月の記事でこう書いている(ちゃっかりと自著の宣伝も。太字は筆者)。
東郷和彦氏(京都産業大学客員教授)が筆者に述べたところによると、「ダレスの恫喝」に関する公電や書類は、外務省に存在しない。東郷氏は、外務省のソ連課長、条約局長、欧州局長を歴任したので、北方領土交渉に関するすべての情報にアクセスすることができた。・・「ダレスの恫喝」について証言する文書は、今のところ本書しかない。日本にとって唯一の同盟国である米国との関係を調整することが、北方領土問題を解決する不可欠の条件になる。
が、筆者は安倍・プーチン会談が2016年12月15日に長門市で行われるのを前に、偶さかFRUS(米国省の外交文書サイト)で下記の重
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「在野」の近現代史研究家が『ダレスの恫喝』原文を読んで考えたこと
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