2月末に行われた米朝首脳会談の失敗は、金正恩政権にとってかなりの痛手であったことは間違いない。長時間かけて鳴り物入りでベトナムに入国し、自国の人民のみならず世界各国の人々の注目と期待を寄せておきながら、結局何の成果もないまま手ぶらで帰国させられた金正恩委員長は、さぞや砂をかむような思いでベトナムを後にしたことだろう。
ホワイトハウスFB動画より:編集部
北朝鮮の李外相によると、今回の首脳会談の交渉では、「国連安保理制裁11件のうち2016年から2017年に採択されたうちの5件を解除すれば、寧辺(ヨンビョン)の核のプルトニウムとウランを含む全ての核物質生産施設を米国の専門家らの立ち会いの下で完全に廃棄する」と提案したとされているが、この発言はそれなりに信ぴょう性があると考えられる。というのも、北朝鮮は当初より現在まで一貫して「段階的非核化」措置を米側に訴えているからである。
今回の米朝会談後、暫くのあいだ関連報道を控えていた北朝鮮のメディアも今月11日ごろからこぞって「完全な非核化」についてあらためて言及し始めており、13日にはインターネットの対外宣伝メディアが「部分的制裁解除の要求は、信頼醸成と段階的解決の原則に従う最も現実的で大きな歩幅の非核化措置だ」などと、この「段階的非核化」の有効性を報じている。
おそらく、先の会談で「寧辺の核施設廃棄」の見返りとして要求した「国連安保理制裁
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北朝鮮、次に打つ手は
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