欧州議会選挙は5月23~26日、加盟国で実施される。今回の欧州議会選(任期5年)では反欧州連合(EU)政党が議席の3分の1を獲得し、EUの立法手続きを阻むことができる勢力となる可能性があると予想されるだけに、欧州議会選の行方がこれまで以上に注目されている。なお、英国のEU離脱(ブレグジット)を受け、27加盟国が選挙を実施。議会定数は751議席から706議席となる。
▲ハンガリーの与党フィデスの党首、オルバン首相(フィデス公式サイトから)
欧州議会の選挙戦は加盟国で既に始まっているが、欧州議会は中道派政党の政治グループ「欧州人民党」(EPP)と「社会民主進歩同盟](S&D)の2大会派を中心に複数のグループから構成されている。ところで、最大会派のEPPは目下、ビクトア・オルバン首相が率いるハンガリーの与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」(Fidesz)をEPPから追放するかどうかで対立が表面化している。引退を表明したユンケル委員長の後任委員長選で目下、EPP代表として最有力候補者、「キリスト教社会同盟」(CSU)出身のマンフレード・ヴェーバー代表はオルバン首相の説得工作に乗り出しているところだ。
オルバン首相は難民対策でも強硬路線を実施し、難民歓迎政策を実施したメルケル独首相とはこれまで激しく対立してきた。それだけではなく、EU批判を高める一方、ロシアのプーチン大統領や中国の習
コメント