聴覚障がいの子どもたちに向けた 音楽教育デバイス「Palm Beat」を開発
電通のデジタル・クリエーティブ・センターとピラミッドフィルムクアドラは2月25日、聴覚障がいの子どもたちが、光と振動で音楽のリズムやテンポなどが学べる教育デバイス「Palm Beat(パームビート)」を共同開発したと発表した。
これまでの音楽教育では、それぞれ聞こえ方の異なる生徒に対して、個別にテンポやリズムを教えることで対応。複数の生徒に一斉に伝えることは困難と考えられていた。
パームビートは、デバイスの振動で手の触覚を刺激し、先生の教えを同時に伝えることができる。
パームビートには「指揮棒型」と「卵型」のデバイスがあり、先生が指揮棒を振ると、赤外通信で生徒たちが持つ卵型デバイスが光りながら振動する仕組みになっている。
開発に当たっては、筑波大附属聴覚特別支援学校小学部の音楽担当・山本カヨ子教諭の協力の下、特別授業や音楽発表会を繰り返しながら開発を進めた。
昨年の12月、千葉県市川市の同小学部講堂で、パームビートを使って練習した歌を保護者に披露する発表会を開催。生徒たちは上手にリズムをとりながら、見事に「とんぼのめがね」を歌い上げた。
さらに、パームビートを使わず、手拍子もなく、先生の指揮だけで歌うことにも挑戦し合唱を成功させ、音楽や歌うことの楽しさを再発見したようだった。
授業や発表会
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