投資信託の金融機関別の「成績表」が発表になりました(図表は日本経済新聞電子版から)。これは2018年3月末時点の各社の顧客の投資信託の損益状況を計算したものです。
含み損益だけしか計算しておらず、過去に実現した利益が反映していないという問題はありますが、顧客の収益状況に関する大まかな傾向がわかります。
上位3社は独立系投信が独占。顧客の9割前後が含み益になっています。これに対し、地銀や地銀系列の証券会社の顧客は、ほとんどが含み損。対象的な結果になっています。
これを見て、私が残念に思ったのは、ネット証券各社が上位に食い込んでいないことです。
1999年にマネックス証券を創業したときの理念は、既存の高コスト体質の証券会社には提供できない低コストで利便性の高い革命的なサービスを提供することでした。それによって、証券会社に「搾取」されていた個人投資家をキャピタルマーケッツの主役にする。そんな壮大な理想を掲げてビジネスを立ち上げました。
ネット証券の価格破壊によってコストは劇的に下がったにもかかわらず、当時の顧客の運用成績は逆に悪化しました。なぜならば、コストが下がっても、正しい運用方法で続けなければリターンは向上しないからです。
写真AC:編集部
正しい投資の知識や情報の提供の必要性を認識し、生まれたのがマネックス・ユニバーシティーでした。そこで、伝えようとした資産運用の基本は「長期・
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