自民党こそボトムアップの政党
立憲民主党は綱領において以下のように宣言して、「ボトムアップの政治」の実現を目指すとしています。
私たちは、一つの価値観を押し付ける政治ではなく、国民のみなさんとつながり、日常の暮らしや働く現場の声を立脚点としたボトムアップの政治を実現します。
この方向性自体に違和感はなく良い考えだと思います。しかし皮肉なことに立憲民主党は結党時の経緯から地方組織がほとんどない政党でした。立憲民主党は2017年の衆院解散時に民進党が分裂し、主に衆院議員だけが集まってできた党で、当初参院議員と地方組織はとりあえず民進党に残ったのです。
その後いろいろあって、基本的に地方組織を含む民進党は国民党と合流して国民民主党となるわけです。立憲民主自体は民進出身の議員を参院からも地方議会からも個別には受け入れたので、現在では所属する参院議員も地方議員もいますが、大きな地方組織はなかったのです。
ですので、立憲民主は2018年以降に各地で地方支部などを一から作り上げていきました。もちろん地方支部がないから「ボトムアップ」の政治が不可能というわけではありません。例えばSNSなどを通じて聞こえてくる党への意見やコメントに議員が耳をかたむけ政策に反映することもできるでしょう。
しかし現場の支援者が集まった「支部」というものがないと、正式な政策決定プロセスにおいて「現場」の意見を汲み上げ
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