人生には必ずエンドがあります。そのエンドはある日突然来る人もいますし、徐々にその日に近づいていく人もいます。徐々に来る場合、まだ大丈夫、という気持ちがある時に乗り越えられなくなり、一気に老け込む方もいます。
私は不動産開発事業を通じて人々の生活の基盤を提供するという仕事を長年やってきました。それはまだ働き盛りで夢も希望もある方々を顧客とし、その人たちが幸せなライフを居住空間を通じて営んでいることを見守り続けることを生業としてきました。衣食住と言いますが、その中で住空間だけは10年、20年と長く付き合い続けるわけですから引き渡して「はい、さようなら」というビジネスではないのです。
そんな事業もひと段落した今、次のことを考えています。
「最後の一日までどう楽しむのか?」であります。
写真AC:編集部
健康なまま、最後の一日を迎える人はほとんどいません。複数の病気を抱え、薬漬けになっている方、カラダが自由に動かず、家の中を移動するにも苦労する方、認知症になってご家族がへとへとになっているところもあります。
バンクーバーのラジオからは訪問介護の会社のCMが年中流れています。急速に伸びているこの会社はやはり高齢化社会を迎えているカナダにおいてごく当たり前に成長しています。しかし、顧客である老人の要求は千差万別。ましてや人種のモザイクのようなカナダにおいて個々人がもつ人生の背景を知る由はありま
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最後の一日までをどう楽しむか?
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