日本、メキシコ、シンガポール、カナダ、ニュージーランド、豪州、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、ペルー、チリの11ヶ国が参加する「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP11)」が本日0時に発効しました。世界GDPの13.3%、総人口5.1億人、貿易総額550兆円を抱える巨大な経済圏が誕生したのです。
2013年、安倍首相によるTPP参加表明(官邸サイトより:編集部)
日本への経済効果は莫大です。GDPは年7兆8000億円も押し上げられ、雇用も46万人増える見込みです。さらに、英国、台湾、タイなどが参加を検討し、世界の新しい経済連携体の土台(プラットフォーム)が生まれました。ここでは、世界におけるTPP11創設の意義を述べます。
私たち自由主義陣営が掲げる“自由”、“公正”、“公開”、“透明”といった理念・哲学とまったく異にする“国家AI(人口知能)資本主義”と言うべき異形の考え方に基づいた経済発展を猛烈な速度で進めている超大国、それが中国です。アジア・太平洋地域の諸国は、「中華経済圏」に併吞されることにより、政治・外交・軍事においても彼らに従わざるを得なくなることを惧れています。
TPP11は、その懸念を解消する具体的な処方箋を提示しました。つまり「中国に過度に経済的に依存することなく、自国の経済発展を実現できる」もうひとつの選択肢です。日本は最も遅れて交渉に参加した国という不利性を抱え
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TPP11発効:史上初、日本の首相が主導した大経済圏誕生
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