前回の大阪都構想を巡る私の考えに続き、今回も太田府政に対する「ミスリード」のご批判について、触れたいと思います。2013年の参院選に出馬した時から、私の知事時代の財政運営を巡って、ネット上で散々叩かれてきたことがあります。
主なものは次の2点です。
①インターネットで「太田知事は大阪府の借金を増やしたが、橋下・松井知事時代に黒字に転換した」という話を見かけた。事実なのか?
②「太田知事は落ち込む税収の穴埋めで、手をつけてはいけない減債基金を取り崩した」という話があるが、「違法」なことだったのか?
まず①から触れます。借金(府債残高)の額が増えたのは事実ですが、私が退任した後も大阪府の借金は増え続けています。
私が知事就任2年目の平成13年度(2001年)の税収は、ピーク時の平成2年度(1990年度)から3割も落ち込み、特に法人二税は平成元年度のピーク時より半減するという、稀に見る厳しい財政状況でした。
私が退任した後の府政も財政再建に大変なご努力をされておられますが、維新がネットなどで示している府債残高のグラフは、臨時財政対策費(臨財債)が引かれており、見かけ上、借金が減ったことになっています。
確かに臨財債は、国が補てんすることを約束していますが、総務省に改めて確認したところ、地方自治体が借りることに変わりはなく、府債としてカウントするのが通常の自治体財政での位置付けです。(臨
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