財務や税務に無知な経営者
日産サイトより引用:編集部
日産自動車を深刻な経営危機から救ったカルロス・ゴーンについて、連日、報酬の虚偽記載や会社資金の不正使用などの犯罪的行為が報道されています。いつばれてもおかしくない初歩的な手法が多く、拍子抜けです。本当の辣腕経営者なら、もっと巧妙な手を使うはずなのに、どうしたことでしょう。
名声が確立すると、それが神話化され、周囲は神話の主に疑いを抱かなくなる。よくある話です。それがまた、起きた。人事権を握られた側はいいなりになり、沈黙を守る。これもよくあることです。それがルノー・日産・三菱自という強力な3社連合で起きるとは。「まさか、まさか」 が多発する時代です。
ゴーンにはコストカッターの異名があり、1兆円ものコスト削減、人員削減、不採算工場の閉鎖で、「日産サバイバル・プラン」の名の通り、短期間で日産の経営を立て直しました。タイヤメーカーのミシュランからルノーにヘッドハントされ、ルノーから日産に送りこまれたのも、経営合理化の辣腕ぶりを評価されてのことと言われます。
疑うことを止めるとこうなる
異能だったのは、コストカットやリストラなどの面に限られ、製品開発、経理、財務、税務など、経営全体をみる経験、知識が欠けていたとしか思えません。オールラウンドの経営者ではなかった。コストカットで瞬く間に、日産を再建した印象が強烈だったので、優れた経営者と周
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