16日、FRBのクラリダ副議長が米CNBCテレビのインタビューで、政策金利について「(景気を過熱も冷やしもしない)中立金利に近づいている」と述べた(17日付日経新聞電子版)。
これを受けて16日の米国債券市場では、今後のFRBによる利上げ回数が想定されるほど多くはない、つまり今後の利上げに向けた動きにブレーキが掛かるのではとの観測から、米10年債利回りに低下圧力が加わった。
ところで、FRBのクラリダ副議長とはいったいどのような人物なのか。今回の発言の背景には何があるのかを考えてみたい。
リチャード・クラリダFRB副議長(Wikipedia:編集部)
リチャード・クラリダ氏は今年の9月にFRBの金融政策担当副議長に就任したばかり。FRBにはもうひとり副議長がいる。ランダル・クオールズ副議長であるが、こちらは金融規制担当副議長となっている。
リチャード・クラリダ氏は、米財務省で財務次官補から、コロンビア大学の経済学部の学部長を務め、レディ・スイスとグロスマン・アセット・マネジメントに勤務ののち、PIMCOのグローバル戦略アドバイザーおよびマネージング・ディレクターを務めた(PIMCOのサイトを参照)。
また、クラリダ氏は金融政策を研究するエコノミストとして知られている。
FRBは2020年まで利上げを続けて政策金利を3.5%まで引き上げるシナリオを中心路線としている。ただ、当局者は景
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