テクノロジーの世界に、“完成された技術”というものはめったにないし、外骨格*もまだ完成にはほど遠い技術だ。それらは、あることはあるけどすべて開発途上であり、高価で、重くて、性能も機能も限られている。そんな中で、ロボットウェアラブルのTWIICEは、ユーザーからの要望を積極的に取り入れて大きく進歩している。〔*: exoskeleton, 日本語Wikipediaでは“パワードスーツ”で載っている。〕
TWIICEがデビューしたのは2016年で、最初はほかのすべての外骨格同様、ビジョンはあるが実体が乏しい、という状態だった。その製品は足の不自由な人のための下半身外骨格で、松葉杖で体を支えながら使用する。理想にはほど遠く、重くて動きもかたいので、まだまだ一般的な普及は難しい。
でもこれまでの2年間で、かなり改良された。重量は前と同じだが、本体の重量はユーザーの負荷にはならないのであまり関係ない。しかし前よりも体重の重いユーザーでも支えられるようになり、モーターから伝わる力も強くなった。そして何よりも、薄型になり、体への馴染みが良くなった。
でも、何より重要なのは、装着と作動をユーザー自身でできるようになったことだろう。そのことを、スイスの元曲芸師で今はハンドサイクリングのチャンピオンSilke Panがビデオでデモしている。彼女は車いす
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