スイスフランと日本円の紙幣(Wikipedia、写真AC)
米国の株価は、米国長期金利の上昇や米中貿易摩擦激化懸念などから、10月以降下落傾向にあり、特にハイテク株が多いナスダック総合指数は、大きく下げてきている。
こうした中で、含み損を抱えて株価の先行きに不安を抱える投資家も多いと思うが、スイス中央銀行(正式にはスイス国立銀行)総裁も、背筋にひやりとしたものを感じているに違いない。なぜならスイス中央銀行は近年大変積極的に株式投資をしているからだ。
2017年末のスイス中央銀行のバランスシートを見ると、さすが伝統的に金を好む国だけあって、資産の中で、金が約5%と二番目のシェアを占めているが、最大のシェアは外貨建て投資で約94%となっており、このうちの約20%、約1600億ドル(約18兆円)は米国や欧州の企業の株式だと言われている。
米国については、米国SECが公表している機関投資家株式保有状況報告でその実態がわかるが、アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックなど、これまで米国の株価上昇をけん引してきた銘柄を中心に多額の投資をしており、多くの銘柄でヴァンガードやブラックロックといった資産運用会社を除けば、スイス中央銀行が筆頭株主となっている。
では、なぜこのようなことになったかと言えば、それはスイスフラン高を抑えるための為替介入が原因と考えられる。
2008年のリーマンショ
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