日本経済新聞社が実施した秋の「地域経済500調査」(対象は全国104の地域金融機関の経営者)で、日銀の金融政策への要望を複数回答で聞いたところ「短期金利の上昇」と「長期金利の上昇容認」がいずれも5割に上った(日経新聞電子版)。
写真AC:編集部
日銀の量的・質的緩和政策により、大量の国債が日銀によって買入られることになり、金融機関は国債での資金運用がしづらくなり、他の資産での運用を迫られた。その量的・質的緩和策はさらに拡大され、さらにそこにマイナス金利政策も加えられた。それだけに止まらず、長期金利コントロールも加えられたことにより、銀行などの金融機関は利ざやで稼ぐことが難しくなった。
大手の金融機関はまだ体力が温存されているとはいえ、地方の金融機関などはかなり厳しい経営環境にあることは確かである。これを打開するには、ある程度の金利の存在がどうしても必要となる。むろん、長期金利の上昇により保有する国債の価格が下落することになるが、それでも金融機関にとっては金利の利ざやが収益元であり、一時的な損失もいたしかたないとの認識であろう。
このため、このようなアンケート調査でも、短期金利の上昇というか、少なくともマイナス金利政策の撤廃、さらには長期金利の上昇容認というよりも長期金利コントロールそのものの停止を望んでいると思われる。
日銀の異次元緩和は2%と言う物価目標を達成するために行ってきた
スポンサーリンク
金利上昇を望む声
最近の投稿
- アンパンマンで合格?東大生「驚愕の試験テク」4選 試験会場で焦らないために知っておきたいこと | 現役東大生が解決!受験お悩み相談室 | 東洋経済オンライン
- アクティビスト銘柄で顕在化する「後始末リスク」 手元資金が急減し、巨額還元の撤回も困難に | 金融業界 | 東洋経済オンライン
- 不倫スキャンダルの大統領、追及する記者をやり込めた「ひと言」がスカッとする! – インベスターZで学ぶ経済教室
- 日立・東芝・パナは撤退、ソニーはオリンパスとタッグを組むも多難…医療機器業界「最新勢力図」を大公開!見えた日本勢の勝ち筋とは? – 医療機器 21兆円への挑戦
- キヤノン、富士、テルモ、オリンパス…医療機器メーカーが挑む日本勢売り上げ「21兆円への道」米国強豪を倒す秘策とは – 医療機器 21兆円への挑戦
- 個人制作ゲームで販売100万本達成は夢じゃない!講談社、経産省も育成に本気の「インディゲーム」が大ブーム – 外貨獲得で半導体・鉄鋼レベルに! 50兆円をゲットだぜ!日本のゲーム
- 【25年の総合商社・純利益トップ3争い】三菱商事が三井物産から首位奪回へ、背後で伊藤忠「1位は当然狙っている」野心の現実味 – 総予測2025
- 【人気特集】KKRジャパン社長「日本の物流会社はポテンシャルがある」、ファンド&アクティビストが物流会社の不動産「含み益」に照準! – 見逃し厳禁!編集部イチ推し 人気特集
- 半導体・鉄鋼並みの外貨獲得力も!世界で超成長する「ゲーム産業」で日本企業はどう生きるか – 今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ
- 【データで明かす】日本経済「本当は何が起きてダメになっているのか」 – 要約の達人 from flier
コメント