視野を広げた政治論の不足
安倍首相が自民党総裁選で連続3選を果たし、主要紙は総裁選一本に絞った通称「一本社説」を掲げました。ほとんどが国内問題の視点から書いています。スペースをたっぷりとれる「一本社説」なのですから、もう少し視野を広げ、ありきたりの主張から脱皮してほしいですね。
安倍政権をめぐる新聞の論評も硬直気味?(官邸サイトより:編集部)
各紙とも、安倍首相の政治手法に反省を迫っています。「異論を排除し、数の力で強引に押し通す安倍政治は限界にきている。真摯な反省と政治姿勢の転換が不可欠である」(朝日新聞)、「独善的な政治から決別を。党員らに首相の姿勢や手法に対する不満が大きかった」(毎日新聞)。
反安倍色が強い両紙は当然として、親安倍派の産経新聞も「謙虚な政権運営を心がけよ。国民の信頼の確保を忘れてはならない」、読売新聞は「今後も謙虚に、丁寧に、慎重に政権運営にあたっていくと、首相は述べた。その言葉通り、信頼回復を図ることが肝要だ」です。
みな同じです。こういう社説を読まされると、むなしい気持ちになってきます。安倍首相の政治手法は独裁者的傾向を強め、新聞が口をそろえて批判するような点にこそ、特色があります。自らそう言わないだけです。もし、新聞社説が評価するような政治手法に転換したら、安倍政治の特色は消えてしまいます。
独裁者的な政治手法に傾斜
なぜ安倍政治は強引な独裁者型手法を
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