【おしらせ】アゴラ読書塾 池田信夫「進化論的に考える」
ニュートン以来の近代科学のモデルは機械論でしたが、21世紀の科学は進化論が主流になるでしょう。生物学はもちろん、物理学でも現在の宇宙が無数の宇宙の中から進化したという「多宇宙理論」が注目されています。社会科学でも進化心理学が重視されるようになり、「進化論的な経済学」が提唱されています。
進化論には、目的も必然もありません。世界は法則で決まるのではなく、ランダムな偶然で決まった初期条件に適応する競争だと考えます。生物には無数の異なる初期条件があるので、そこから出てくる結果も無数にありえますが、現実に存在する生物はそのごく一部です。99%以上の生物は滅亡したのです。
これは日常生活でいうと「運」の問題です。ビジネスで成功するかどうかも、ほとんどは運です。ビル・ゲイツやジェフ・ベゾスだけを見ても、彼らの成功した原因はわかりません。大部分の経営者は、失敗して消えてゆくのです。有能な人がすべて成功するとは限りません。チャンスに恵まれたとき、それものにする実力のある人だけが成功するのです。
10月からのアゴラ読書塾では、自然科学から社会科学までいろいろな分野を横断して「偶然」を科学的に考え、進化論をビジネスに活用する方法をみなさんと一緒に考えます。講義はすべてインターネット中継するので、全国の(あるいは海外の)みなさんも視聴でき、質問もFacebookでできます。
講師:池田信夫(アゴラ研
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