海外中国メディア「大紀元」(日本語版9月6日)に、米議会の「米中経済安全審査委員会(USCC)」が先月24日に公表した「中国共産党の海外における統一戦線工作」という報告書の内容が報じられていた。報告書には中国の海外でのさまざまな工作が記述されている。同報告書の概要を「大紀元」の記事をもとに紹介する。
新華社サイトより:編集部
先ず、「統一戦線工作」とは、「敵(自由主義国や国内の資本家、知識人など)を味方の陣営に引き込み、同じ戦線に立たせること」を意味し、中国共産党「統一戦線工作部」がそれを主導している。具体的には、中国共産党政権が欧米諸国で政治、経済、社会、文化各方面に統一戦線を構築することだ。
問題は、中国共産党政権の戦略に対し、欧米諸国はこれまで無知か無関心だったことだ。それが変わったのはトランプ政権に入ってからだという。トランプ政権は40年間余りの対中融和政策を転換させ、軍事的、経済的両分野で対中強硬政策を実施し、中国の軍事的覇権に警告を発する一方、貿易戦争も辞さない姿勢を強調している。
興味深い点は、「中国観(イメージ)」が変化してきたのは米国だけではなく、欧州でも同じということだ。このコラム欄でも報告済みだが、ジグマ―ル・ガブリエル独外相(当時)は今年2月17日、独南部バイエルン州のミュンヘンで開催された安全保障会議(MSC)で中国の習近平国家主席が推進する「一帯一路」(
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