着目すべきKPIとは
ヒースロー空港では、顧客の認識ができる駐車場ゲートやジオフェンスを導入する前からパーソナライゼーションの価値を理解していました。
しかしパーソナライゼーションばかりに集中して利益を出せなければ空港として存続していくことはできません。ヒースロー空港の課題は、全てのお客様に満足してもらえる顧客体験と、小売りの売上の両方をどのようにして最大化するかということでした。
そこで、担当チームはどのKPIに注力すべきかについて考えました。
基本的な顧客体験のカスタマイズでさえ、大量の顧客をセグメントし、マーケターと顧客両方のメリットを最大化できる可能性が最も高いKPIにフォーカスを当てる必要があります。
しかし、7,600万人もの顧客となると興味関心や習慣が多岐にわたっているため、これは簡単なことではありません。
ヒースロー空港はKPIの候補となるものを全て挙げ、その上で売り手と買い手両方の利益を最大化するためには、その中でも次の3つのKPIが有効という結論に至りました。それは、平均取引額、一回の来訪当たりの消費額、ビジネスカテゴリーをまたいだ消費額(cross-category spend)の3つです。
これらのKPIには、実際に顧客がどれだけ買い物しているのかが反映されます。顧客全員に趣味嗜好があるのと同時に、それぞれに予算があります。
これらのKPIに着目することで、
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