政府の通信・放送改革は、難航しているようだ。電波の問題はどこの国でも厄介だが、日本は特殊である。新聞とテレビがカルテルを組んで「報道しない自由」を行使するからだ。たとえば私が規制改革推進会議で話したUHF帯の問題も、取材に来た社は多いが、まったく記事にならない。
報道する自由もしない自由も憲法で保障された権利だから、テレビ局が自社の不利益になる話を書かないのはしょうがないが、日本では新聞社とテレビ局が系列化されているため、話がまったく社会に伝わらず、役所も改革に動けない。
アメリカでは新聞社とネットワーク局に資本関係はないので、リベラル系メディアがNAB(全米放送協会)と癒着しているFCC(連邦通信委員会)を批判する。放送の政治的公平規制は、違憲判決で葬られた。ところが日本ではテレビ=新聞だから、こういう対立軸がなく、朝日から産経まで電波改革には反対だ。
たとえばUHF帯はITU(国際通信連合)では通信と放送どちらにも割り当てることができるが、1980年代にNABが「高品位テレビ」に使うと称して帯域を占有し、そこから30年以上も電波の奪い合いが続いている。
通常はこういう問題を動かすのは大きな業界の政治力だ。アメリカでは600MHz帯をオークションにかけるなど、放送から通信への移行が進んでいる。それは衰退するテレビ局よりGoogleやFacebookの政治力のほうが大きいからだ。と
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テレビと新聞の「電波改革を報道しない自由」
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