18日の外為市場でドル円は今年1月以来の111円台回復となった。その後、イタリアの政局が不安視されたこともあり、リスク回避の動きから円が買われたことで、いったん110円60銭あたりまで下落した。しかし、21日には再び111円台を回復させており、ドル円の上昇基調は継続している。
ドル円の目先の節目となりそうなのが、今年初めの水準でもある113円台か。ドル円の上昇要因のひとつが米長期金利の上昇となっている。17日の米国債券市場で、米10年債利回り(長期金利)は3.11%と2011年3月以来の水準を付けた。2011年2月には3.5%台をつけていることもあり、ひとまず3.5%が目先の目安となる。しかし、トレンドラインを上抜けしていることもあり、チャート上からは米長期金利が4%に接近してくる可能性もないとはいえない。
米長期金利の上昇の背景にあるのが、FRBの正常化に伴う利上げとなる。しかし、中短期債が利上げを織り込んで上昇してきても、長期金利は物価の上昇が抑制されていたこともあり上昇ピッチが鈍かった。このため米国の長短金利差が縮小した。ところが原油価格の上昇もあって、物価の上昇観測も出てきたことから、長期金利も3%と言う大きな節目を抜いてきた。
米国の物価の押し上げ要因となりそうなのが原油価格の動向である。原油価格の指標とされるWTI先物は70ドルの大台を回復した。こちらも指標となっている
コメント