内閣府ホームページより
高等教育の無償化は女性の不利な立場を固定化させないか
内閣府は社会の閉塞感を打破する手段として、人工知能(AI)やロボットや自動走行車などの活用を挙げ、その目指す社会をSociety 5.0と呼んでいます。
テクノロジーはうまく活用してほしいですが、この下図ではなにか新しそうなものを並べてごまかされかねないというか、そもそも閉塞感の原因についてはどう考えているのだろうと疑問に感じてしまうのは、私だけでしょうか。
内閣府ホームページより
また内閣府はほかにも、高等教育の無償化と女性の活躍促進を政策としてかかげています。前者は格差の固定化の解消をねらいとするものですが、むしろ格差や女性のこれまでの不利な立場を固定化させてしまわないでしょうか。
『ライフシフト』のリンダ・グラットンは、現状では柔軟な働き方をする女性(とくに子どもがいる女性)にとって就くことのむずかしい仕事に高給の職が限られており、社会の中で男性より重いペナルティが課されていると指摘しています。
もし一般に高給の職に就くのに有利な条件が「学歴のある男性」で、高給の職に就いている男性たちの知識や考え方が社会を覆う空気に影響を与えているとしたら、高等教育の無償化は女性がより生きやすい社会の実現に、はたしてプラスに働くでしょうか。
男性たちが柔軟な働き方の仕事を見下したり、家事や育児や生活の知恵を過小評価
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