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テロの怖さがじわっと来る、ドイツが舞台の映画「女は二度決断する」

経済ニュース

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ドイツ・ハンブルクを舞台に、最愛の夫と息子をテロで失った女性の苦闘を描く映画「女は二度決断する」。監督はトルコ系ドイツ人のファティ・アキン氏だ。30代で世界3大映画祭の主要な賞を受賞する「強者」である。アキン氏もハンブルクで生まれ育った。「テロ」と言っても、ここでは近頃欧州で目に付くイスラム系テロではなく、極右ネオナチ系によるテロだ。主人公の夫はトルコ系移民。背景には、2015年以降にメルケル政権が積極的に受け入れた難民・移民の急増がありそうだ。
ここ数年、欧州で最大の難問の1つがこの難民・移民の流入だ。
2011年に始まった内戦の終わりが見えないシリアを含む中東、アフリカ諸国などからやって来た人々がトルコから対岸のギリシャの離島へ渡り、あるいは陸路でバルカン半島を北上し、北部欧州に殺到するようになった。これが極右政党の台頭の遠因と言われている。
時節柄、非常にタイムリーなトピックを扱った映画である。また、女性の「二度」の「決断」とは?
テロの痛みとクルーガーの熱演
映画の冒頭では、麻薬所持で有罪となり受刑していた男性ヌーリ(トルコ系移民)と主人公となる女性カティヤの結婚式の様子が紹介される。黒い長髪の男性と金髪・青い目の女性。異なる文化を背負った者同士が愛情で結ばれた。
それから数年が過ぎる。夫妻には男の子が産まれている。
ある日、妻は

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