スマホ一強はどこまで続くのか? IoTが切り開く新しい情報空間
『情報メディア白書2018』発刊を記念した連載企画、今回は第3回です。
iPhone発売から10年、昨年2017年は“インスタ映え”などスマホ特有の情報行動(コミュニケーション、メディア利用など情報のやり取りに関わる行為のこと)に注目が集まりました。企業にとってスマホ抜きのキャンペーン設計など今や考えられない状況です。
スマホ全盛の現在ですが、変化の兆しも認められます。スマホに必ずしも依存しない人々が新しい情報行動の担い手として現れてきました。
『情報メディア白書2018』巻頭特集では「スマホ一強はどこまで続くのか」と題し、人々の新しい情報行動とIoTの可能性について論じています。本稿では2回にわたり、白書の背景となった情報行動によるクラスター分析の結果を紹介しながら、ポストスマホとも言うべき人々の新しい情報行動について明らかにしていきます。
情報メディアが規定する人々の情報行動
広告宣伝の現場ではターゲットのことをしばしば“オーディエンス”と呼び、われわれエージェンシーは彼らのインサイトを深耕し、メッセージ策定に余念がない。オーディエンスという言葉を使う時、われわれは無意識に自分たちの発信したメッセージを視聴する姿勢にある人々、あるいは視聴する環境に置かれた人々の存在を想定している。
視聴という行
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