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【映画評】曇天に笑う

経済ニュース
©2018映画『曇天に笑う』製作委員会 ©唐々煙/マッグガーデン
明治維新後の滋賀県大津。曇(くもう)神社を継ぐ曇家の3兄弟、長男・天火、次男・空丸、三男・宙太郎は、300年に1度出現し人々に災いをもたらすという大蛇・オロチの復活と、大蛇の力で政府転覆を企てる風魔一族を阻止しようと立ち上がる。右大臣・岩倉具視の直属部隊・犲(やまいぬ)もまたオロチを封印するために動いていた。兄の天火が、かつて犲に所属していたこと、両親を風魔一族に殺されてからは天火は国のためではなく弟たちのために生きていることを知った空丸は、兄を超えたいとの思いからある決意をするのだが…。
明治維新後の滋賀県を舞台に人々に災いをもたらす大蛇を封印しようと戦う3兄弟を描くアクション・アドベンチャー「曇天に笑う」。原作はテレビアニメ化や舞台化もされている唐々煙の大人気コミックだ。原作は外伝まである、かなり長尺なものだが、実写映画化された本作は、さっくりと短い94分。原作ファンには物足りないかもしれないが、これはこれで潔いまとめ方だ。主人公の曇天火(くもうてんか)は、ハードな宿命を背負っているが、どんな時も笑顔を絶やさず周囲を明るく照らすような男。この陽性のキャラクターと、曇り空が続く大津で災いが近づく不穏な空気が、好対照となっている。
曇3兄弟、犲、風魔一族といったそれぞれ異なる思惑を持つ3つの集団が、三つ巴となって死闘

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